私の娘は小学校は特別支援クラス、中高は特別支援学校で学びました。
知的障害で療育手帳A1なのでIQ20以下の最重度ということになります。
もう成人しており就労継続支援施設B型で元気に就労しています。
私は娘から多くのことを学びました。
人との付き合い方や、彼女の友達が非常に個性的で魅力的な人たちであるということも大きな発見でした。私は小学生の時から受験勉強の日々で「勉強ができる=良い人間」という環境で育ってきました。
妻と家庭を持ち、3人の子供にも恵まれました。
長女(3人目の子)に障害があるのではないかと気付いてからは妻は様々な施設や病院に足を運びこの子が最も幸せに生きられる方法を模索するようになりました。
私はなかなか受け入れられることができず仕事が忙しいという言い訳を(自分に)して深く考えることから逃げていたように思います。
そんな私に転機が訪れます。小学校の支援クラスのイベントに参加したことがきっかけでした。
カレー屋さんを運営する企画で、カレー作り、レジ、盛り付けなど担当に分かれて子供達が頑張っていました。
お金の計算ができない娘がレジを担当しており、楽しそうに決められた手順で仕事をしている様子や、友達と接している様子は私にとって大きな衝撃でした。
とにかくみんな楽しそうで可愛い!ダウン症のお子さんも数名いらっしゃいましたが、親子で楽しそうにしている姿は本当に眩しく感じました。私はダウン症の子は皆同じ顔だという偏見持ちだということも発見の一つでした。みんな親にそっくりで個性豊かだったんです。
娘は誰からも慕われており、たくさんの友人に恵まれていました。先生にも人気で、私を娘の親として受け入れてくれているのが新鮮でした。私は友人が多い方ではないのでたくさんの人に囲まれている娘は尊敬の対象になっていました。
娘は他人のことを絶対に悪く言わない、避けない性格で人を嫌うことがないと人から嫌われることがないのだというのも大きな気づきでした。
今では妻は大学に通い社会福祉を学んでいます。今年4年生になるので国家試験にチャレンジすることになります。専門の勉強をしているので塾にも多くのアドバイスをもらうことができ頼もしい存在です。
お子さんの幸せと親の願う幸せは違うことが多いように感じています。
障害があってもできることはたくさんあります。娘は私でも嫌になるような大きなレゴブロックを今期よく作っていくことができます。施設でも作業を嫌がらず丁寧な仕事で評価されています。
特支といえばなんだか暗くて鉄格子に囲まれている印象ですが、中は全く違うところです。
ここが幸せだと感じる子供も多いのだと思います。
親も子もきちんと幸せになれるよう成長していきたいものですね。
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